医療と理・工学のハイブリッドな学位プログラム 筑波大学 大学院博士課程 ヒューマニクス学位プログラム

筑波大学さまの大学院博士課程プログラム「ヒューマニクス学位プログラム」のポスター制作をお手伝いさせていただきました。あまり聞き慣れない学位名かと思いますが、それもそのはず。これまで学問の世界では、ひとつの分野の専門性を高めていくことが当たり前でした。しかしヒューマニクス学位プログラムは、「生命医科学」と「理・工・情報学」という異なる2つの分野の学問を博士レベルにまで習得し、融合させていく人材を育成することを目指す国内でも珍しい取り組みなのです。


これまでの学問の考え方を変える新しいコンセプトの学位プログラムだからこそ、意欲のある優秀な学生に、いかに魅力的な経験ができるかを想像させるアプローチが必要。そのために「医師とエンジニア その間のスペシャリストを世界は待っている。」というメインコピーをご提案しました。すでに生命医科学もしくは理・工・情報学を習得している学生がターゲットだからこそ、自らの研究をさらに高め没頭できる環境があり、その先にこの先の社会が求める人材を目指せることを伝えます。

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コピーライティングを行うにあたり、同学位プログラムを統括する教授、実際に学ぶ学生さんに取材する機会をいただきました。ふだんなかなか接する機会のない研究の最前線にいらっしゃる方々のお話は、すべてが刺激的。印象的だったのは、「すぐに何の役に立つのかわからない研究こそ大切にしたい」という教授のお話です。


実用的な研究を進めていくことはもちろん大切なのですが、そうではない真理の追究や原理の確立などを目指す研究(「基礎研究」というそうです)もあるからこそ、未知の可能性を広げることにつながるのです。たとえば、「人はなぜ眠るのか?」など睡眠のメカニズムはまだまだわからないことが多いそう。ふだん生活しているともはやすべてのことが明らかになっているような気になってしまうのですが、世界にはまだまだ謎が残っている。それってすごくワクワクすることだと思うのです。


[担当] ポスター/取材・コピーライティング

クライアント:筑波大学 ヒューマニクス学位プログラム 

デザイン・ディレクション:TRUNK